Sunday, July 11, 2010
上出洋介
公務員の家に育った12 歳の岸恵子は、1945 年5 月29 日、横浜で大空襲に合い、燃える空気の中を逃げ廻ったという。戦火の中を走る彼女に、誰かが「子供は防空壕に入っていろ」と怒鳴った。しかし、彼女は「どうせ死ぬなら穴の中はいやだ」と、大人たちの制止を振り切り、公園の木に登って燃える横浜の夜を見つづけたのである。そして翌日になって、爆風で全滅し、多くの友人を失った防空壕の横に立ち、「もう絶対大人のいうことは聞かないぞ」と決心したそうだ。
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