Monday, May 10, 2010

小熊英二

敗戦直後のものをいろいろ読んだときに、これは本気で書いているなという文章が多いことが印象に残った。もちろん敗戦直後にも、くだらないものはたくさんあります。しかし戦争と敗戦で生活が破壊され、みんなひどい体験をした時期ですから、さすがに真剣にものを考える人が多かったんでしょう。
。。。
しかしその真剣さも、敗戦後10年ぐらいしかもたなかった。年代で言えば1955年、黒澤映画が時代とシンクロしなくなったのと同じ頃までです。やはり人間は、考えなくてすむ環境にいたら、ものを考えなくなるのでしょうか。敗戦直後は、本当に考えないとどうしようもない環境にいたから、考えたもいえますね。

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