Monday, July 23, 2012

伊勢崎 賢治

僕は、まず、日本の普通の営利企業でいろんな社会経験を積む、そこから始めるべきだと、そういう学生にはアドバイスします。嫌なボスの下で働き、我慢する。人間は、社会は、絶対に自分の思いどおりにはならないのだ、という現実を思い知る。そういう経験を積んで、三十代になってから国際協力の道に入っても全然構わないし、欧米では普通のことなのだ、と学生には言います

3 comments:

  1. 国際貢献のウソ

    by 伊勢崎 賢治

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  2. 途上国の資源や労働力をあまりに収奪しすぎると、不満を持つ人間が反乱を起こし、経済システムが崩壊する。だからそれが爆発しない程度に少しずつ対処する。要するに欧米社会は、途上国の人々を搾取するかわりに、彼らがヤケを起こさないように、セーフティネットを作らなくてはいけないということを経験的に学んできたわけです。したがって、欧米による途上国の援助とは、底辺の人たちが死なない程度のセーフティネットを提供することにはほかなりません。

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  3. もし、就職に失敗したら、肉体労働でも、水商売でも、数年間集中的にやって、そうですね、2、3百万円貯めるのです。かじるスネがあったら、遠慮なく、親に無心してもいい。そして、留学しちゃうのです。でも、欧米へ、ではありません。発展途上国へ、です。それも、その国の一流大学へ、です。

    首都にある国立大学(その国の東大にあたる)がいいでしょう。学費も物価も安いし、教育水準も高い。はっきり言って、欧米の二、三流大学より良いのではないでしょうか。そして、日本人の語学能力に対しても、寛大です(英語もろくに話せず、インド留学した僕のように)。

    そこで、英語、仏語などの公用語に加えて現地語もマスターするのです。そして、勉強のかたわら、なんとか現地社会、特に経済界に取り入るのです。この本で言ってきた「商品」の開発を目指して。それをきっかけに、卒業後も、その地に留まるツテができたら、シメタものです。

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