Friday, July 13, 2012

児玉克哉

ヨーロッパ金融危機の中、日本の国債は買われ、日本円はさらに強くなっています。ギリシャが危ない、イタリアが危ない、スペインが危ない、と言われ、日本の危機は見逃されています。人によっては、日本の経済は非常に安定しているから強いのであり、累積赤字などは問題ない、という人もいます。その証拠に日本の国債は買われているでしょ、円高は止まらないでしょ、と主張します。
本当にそうでしょうか。日本の国家財政は破綻寸前まできており、国債によって賄われる割合はますます高まっています。日本の企業や個人のお金で国債を賄っているから大丈夫、という議論もよく聞きました。しかし、大震災が起きて、経済が冷え込むなか国債を売って必要経費を賄おうとする日本企業も少なくありません。高齢化がすすみ、年金受給者や退職金を受ける人が増える中、貯金であった国債を売る企業も増えます。
そう考えると、日本国債の暴落は秒読み段階に入りました。いつ暴落してもおかしくない状況です。皮肉的ですが、ヨーロッパ金融危機が一段落すると、次は日本金融危機が起こる可能性が高いのです。

1 comment:

  1. 日本国債、暴落の可能性

    by 児玉克哉

    http://blog.livedoor.jp/cdim/archives/52253573.html

     ヨーロッパ金融危機の中、日本の国債は買われ、日本円はさらに強くなっています。ギリシャが危ない、イタリアが危ない、スペインが危ない、と言われ、日本の危機は見逃されています。人によっては、日本の経済は非常に安定しているから強いのであり、累積赤字などは問題ない、という人もいます。その証拠に日本の国債は買われているでしょ、円高は止まらないでしょ、と主張します。

     本当にそうでしょうか。日本の国家財政は破綻寸前まできており、国債によって賄われる割合はますます高まっています。日本の企業や個人のお金で国債を賄っているから大丈夫、という議論もよく聞きました。しかし、大震災が起きて、経済が冷え込むなか国債を売って必要経費を賄おうとする日本企業も少なくありません。高齢化がすすみ、年金受給者や退職金を受ける人が増える中、貯金であった国債を売る企業も増えます。

     そう考えると、日本国債の暴落は秒読み段階に入りました。いつ暴落してもおかしくない状況です。皮肉的ですが、ヨーロッパ金融危機が一段落すると、次は日本金融危機が起こる可能性が高いのです。

     これを避けるには、巨額の累積赤字を解消することはできないにしても、まずはプライマリーバランスを黒字化することが重要です。大震災が起きて、「特別な時だから」と財政健常化を先送りしました。この特別扱いができるのはおそらく後1年くらいでしょう。暴落が起きてからでは、対処は非常に難しくなります。このことはギリシャ金融危機でもわかっていること。日本の金融危機はギリシャの比ではありません。にもかかわらず、国内政治は内部分裂で、危機への対応意識は非常に低いと言わざるをえません。民主も自民も国家の重大危機だという認識で政治をしてほしいと思います。残された時間はおそらく1年。

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