Tuesday, April 17, 2012

渡辺豪

米国は在沖海兵隊のグアム移転を先行し、米軍普天間飛行場の辺野古移設が頓挫しても支障のない戦略にシフトした。日本側は引き続き血税を投入し、米国が実質的に見限った辺野古移設の実行責任を負う。財政危機が叫ばれる日本で、なぜこんな不合理が通用するのか。 米国の戦略転換は米議会の軍事費削減圧力が作用しているが、日本では「政治」が機能していない。対米従属一辺倒の官僚主導の交渉、「米国につき従い、経済さえ順調であればいい」という主要メディアの不変の世界観が普天間返還のハードルを上げている。 対談シリーズ「国策を問う」~沖縄と福島の40年~は、3人目のゲストとして慶応大の小熊英二教授(歴史社会学)に登場してもらう。「安保と原発」という利権構造の「最後の聖域」が瓦解(がかい)していく過程を見据え、転機の回路を探る。

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