Saturday, March 2, 2013

独立行政法人新エネルギー・産業技術総合開発機構 (NEDO)

Nedo1大型車・小型車混在で操舵制御と速度(車間)制御を行う自動運転・隊列走行の実験に成功しました。通常時は道路の白線を認識・基準に走行しますが、分合流部、降雪などの悪天候時などの白線認識不可時は前方車を追従します。また、衝突回避の自動制御を行います。
Nedo2車間距離を短くして隊列走行することにより空気抵抗の低減と、現状の道路幅員を維持したまま交通容量を増大(単位道路距離あたりの走行台数が増加)でき、交通流の円滑化効果が期待されます。さらに、本プロジェクトで開発した自動操舵システムや車車間通信を用いた車間距離制御システム等は、各種の運転支援システムの高度化にも転用可能であり、高齢化社会における安全で環境に優しいモビリティ確保に貢献します。

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  1. プレスリリース

    大型トラックの自動運転・隊列走行実験に成功

    エネルギーITSプロジェクトの事業成果を公開

    独立行政法人新エネルギー・産業技術総合開発機構

    理事長 古川一夫

    http://www.nedo.go.jp/news/press/AA5_100178.html

    自動車交通分野の省エネルギー対策を追求したNEDOのエネルギーITS推進プロジェクトが今年度で完了、隊列を形成した複数のトラックを操舵制御と速度制御により安全で効率的な走行を可能にする自動運転・隊列走行等の成果を産業技術総合研究所つくばセンター(茨城県つくば市)のテストコースで公開しました。

     このプロジェクトでは、2010年9月に大型トラック3台で時速80km、車間15mの隊列走行による成果を公開しましたが、技術を高度化させてより近距離(15m→4m)の隊列走行を実現しました。将来的に実用化が進めば15%以上の省エネルギー効果が期待できます。

     また、技術の汎用性を向上させ隊列走行の早期実用化につなげるため、車車間通信を用いた車間距離制御と前方障害物認識技術を我が国大型車メーカ4社の大型トラックに適用し、CACC(Cooperative Adaptive Cruise Control)の実験車4台を製作しました。

    大型トラック4台による隊列走行実験風景

    1. 背景

    我が国から排出されるCO2の約20%は自動車が排出源です。自動車交通における省エネルギー対策がますます重要な課題となっており、ITS技術を活用した環境対策や省エネルギーの研究開発が進められています。また、内閣府の社会還元加速プロジェクトは、渋滞に伴う損失や環境負荷を大きく低減し、物流コストの大幅な縮減を図ることを目標として掲げており、省エネルギーに寄与するエネルギーITSは目標達成のための重要な施策と考えられています。NEDOでは2008年度から5か年計画、総予算約44億円でエネルギーITS推進事業を実施しました。

    2. 今回の成果

    大型車・小型車混在で操舵制御と速度(車間)制御を行う自動運転・隊列走行の実験に成功しました。通常時は道路の白線を認識・基準に走行しますが、分合流部、降雪などの悪天候時などの白線認識不可時は前方車を追従します。また、衝突回避の自動制御を行います。

     具体的な要素技術は下記の通りです。
    〔1〕 隊列形成(個々の車両の位置を認識して隊列を形成し管理する技術)
    〔2〕 車線保持制御(道路端の白線を認識して操舵を制御する技術)
    〔3〕 車間距離維持制御(車車間通信と車間距離検出によって車間距離を制御する技術)
    〔4〕 障害物との衝突回避制御(障害物を検出し、レーンチェンジや非常ブレーキ制御を行う技術)
    〔5〕 先頭車追尾制御(分合流部、降雪や悪天候時などの白線認識不可時に先行車を認識し追従する技術)

    また、技術の汎用性を向上させ、隊列走行の早期実用化に繋げるため、車車間通信を用いた車間距離制御と前方障害物認識技術を我が国大型車メーカ4社の大型トラックに適用し、実験車4台を製作しました。

    <期待される効果>
    車間距離を短くして隊列走行することにより空気抵抗の低減と、現状の道路幅員を維持したまま交通容量を増大(単位道路距離あたりの走行台数が増加)でき、交通流の円滑化効果が期待されます。

     さらに、本プロジェクトで開発した自動操舵システムや車車間通信を用いた車間距離制御システム等は、各種の運転支援システムの高度化にも転用可能であり、高齢化社会における安全で環境に優しいモビリティ確保に貢献します。

    <その他>
    自動運転・隊列走行技術の実用化・普及に向けたワークショップを2013年2月26(火)13時00分~17時30分につくば国際会議場にて開催、さらに、「エネルギーITS推進事業」全体(自動運転・隊列走行及びCO2排出量推計)に関する成果報告会を2013年3月12(火)9時50分~17時00分に東京国際交流館プラザ平成にて開催します。

    3. 問い合わせ先

    (本プレスリリースの内容についての問い合わせ先)
    NEDO 省エネルギー部 担当:寺田、米田、岩井  TEL:044-520-5281

    (その他NEDO事業についての一般的な問い合わせ先)
    NEDO 広報室 担当:遠藤  TEL:044-520-5151  E-mail:nedo_press@ml.nedo.go.jp

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  2. NEDOについて

    NEDOのミッション

    エネルギー・地球環境問題の解決

    新エネルギーおよび省エネルギー技術の開発と、実証試験、導入普及業務を積極的に展開し、新エネルギーの利用拡大とさらなる省エネルギーを推進します。さらに、国内事業で得られた知見を基に、海外における技術の実証等を推進し、エネルギーの安定供給と地球環境問題の解決に貢献します。

    産業技術の国際競争力の強化

    日本の産業競争力の源泉となる産業技術について、将来の産業において核となる技術シーズの発掘、産業競争力の基盤となるような中長期的プロジェクトおよび実用化開発までの各段階の技術開発を、産学官の英知を結集して高度なマネジメント能力を発揮しつつ実施することにより、新技術の市場化を図ります。

    NEDOとは

    NEDOは、日本最大の技術開発推進機関です。

    1970年代に世界を襲った二度のオイルショックを契機に、エネルギーの多様化が求められる中、新たなエネルギー技術の開発を使命に、エネルギー問題解決の先導役として、1980年に設立されました。

    それ以来、NEDOは国際競争力の向上を目指し、社会の様々な課題を解決するため、技術開発・事業実証・制度整備を、一体的に推進しています。

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