Saturday, August 7, 2010

小田島利郎

そこでは、日が落ちると、日中の酷暑に耐えた身体には厳しすぎる程の冷え込みが襲ってきた。また、予告無しに起こる猛烈な砂嵐にも幾度となく悩まされた。信じられぬ程、深く澄んだ青空から照らす太陽は容赦無く肌を刺すが、夜になると、慈悲深い月と星の光が輝いていた。自然は紛れも無く過酷だったが、旅の途中で出くわすオアシスには驚くほど澄んだ冷たい水があった。その自然は中途半端なところがなく。。。男たちはタフで強靱風貌をしていて、握手をする時など、力を込めて足を踏ん張っていないと、引きずられるかと思うほど力強かった。彼らは、見ず知らずの異国の旅人である私を家に招き入れ、土壁の粗末な小屋の中で乏しい食料を分け与えてくれた。。。人々は、優しく寛容だった。彼らの生活は、貧しいものだったが、我々が忘れかけていた心の豊かさが感じられた。。。一日一ドル程の僅かな予算で旅する間に思い知らされたのは、自分がいかに世界を知らなかったかであった。

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