Tuesday, August 14, 2012

平山満紀

日本はアダルトビデオ(AV)大国として世界的に知られる。そんなに性に関心の強い人たちが一方でセックスレスに陥っているとはどういうことか、外国の人からはよく不思議がられる。AVの内容や見られ方に、日本では独自の特徴があるようだ。
西欧人の恋人同士は自分の性的な好みや感じ方をとことん話し合うし、身体でも確かめ合う。西欧人にとって、セックスとはこのようにコミュニケーション、それも特別に価値のあるコミュニケーションだといえる。AVの内容も、いわゆる洋物は、男女両方が主体的で、性的なコミュニケーションを楽しむものが主流だ。
日本の男性たちは、パートナーがいてもAVを見続ける人が少なくなく、そのことが彼女とのけんかの原因になったり、彼女が男性はそういうものだと諦めたりするとよく聞く。日本のAVは男性目線で女性だけが被写体になっていることが多く、女性は受動的に描かれ、男性の女性に対する思い込みにあふれている。コミュニケーションというよりは、男性の妄想世界の表現といえる。
AV女優のような反応をしないといって男性が女性を非難したり、女性にとっては苦痛な行為を行うなど、男性がAVから受け取る思い込みの弊害は、女性がかねてより指摘してきた。女性が求めるのはふれあいや関係性なのに、男性にそれが通じないというしばしば聞く悩みも、自己完結的な妄想世界の肥大と関係があるだろう。

1 comment:

  1. アダルトビデオ大国日本でセックスレスが多い謎

    http://sankei.jp.msn.com/west/west_life/news/120806/wlf12080608000001-n1.htm

    日本はアダルトビデオ(AV)大国として世界的に知られる。そんなに性に関心の強い人たちが一方でセックスレスに陥っているとはどういうことか、外国の人からはよく不思議がられる。AVの内容や見られ方に、日本では独自の特徴があるようだ。

    西欧の青年たちに聞くところでは、彼らはパートナーがいない時にはAVを見るとしても、パートナーができるともう見ない。それは端的につまらないからだという。彼女とどんなことをしようかと具体的に考える方が、リアルでよほどいいという。

    そして実際、西欧人の恋人同士は自分の性的な好みや感じ方をとことん話し合うし、身体でも確かめ合う。西欧人にとって、セックスとはこのようにコミュニケーション、それも特別に価値のあるコミュニケーションだといえる。AVの内容も、いわゆる洋物は、男女両方が主体的で、性的なコミュニケーションを楽しむものが主流だ。

    日本の男性たちは、パートナーがいてもAVを見続ける人が少なくなく、そのことが彼女とのけんかの原因になったり、彼女が男性はそういうものだと諦めたりするとよく聞く。日本のAVは男性目線で女性だけが被写体になっていることが多く、女性は受動的に描かれ、男性の女性に対する思い込みにあふれている。コミュニケーションというよりは、男性の妄想世界の表現といえる。

    これは日本の伝統だとは全く言えない。江戸時代の春画が多彩に描いたのは、男女の交わりのコミュニケーションだった。男女とも能動的な主体として描かれ、男性中心の内容でないためもあり、子供も女性も喜んで見ていたという。

    ビデオ、DVDに加えて、2000年代にはインターネットでアダルト動画が多量に出回るようになった。西洋でもアダルトメディアの発達は同時期だが、おそらく上記の理由で、現実の性への影響は目立っていない。一方、日本の若い世代の男性たちは、妄想世界の表現にますます長期間ますます大量に接するようになり、しかも性的なコミュニケーションの実体験は乏しいことが多い。日本の若い世代ではその影響は甚大だと思う。

    AV女優のような反応をしないといって男性が女性を非難したり、女性にとっては苦痛な行為を行うなど、男性がAVから受け取る思い込みの弊害は、女性がかねてより指摘してきた。女性が求めるのはふれあいや関係性なのに、男性にそれが通じないというしばしば聞く悩みも、自己完結的な妄想世界の肥大と関係があるだろう。

    こうしたコミュニケーションにおける男女のずれは、セックスを不満の多いものにし、セックスレスを導くことにもなりかねない。さらに近年、映像を見ることに慣れる余り、生身の女性を前にすると萎縮してしまう男性も現れている。そのことにショックを受けて性嫌悪症に陥る人もいる。

    よいセックスをしたいならば、AVからは距離をおこうと心がける。男性たちにはそうお勧めしたいと思うのですが、いかがでしょうか。

    ReplyDelete