Thursday, March 31, 2011

猪瀬直樹

田中は個性だけでのし上がったのではない。戦後民主主義という「制度」と田中という個性とが交錯したとき、はじめてひとつのパワーが発生したのである。田中は民主主義という普遍的理念を巧みに利用し、そして、彼自身の持つ庶民的合理主義を最大の武器としてのし上がったのである。この民主主義という制度があるかぎり、彼は有罪判決に抗して不死鳥でいられるのだ。

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