Saturday, May 28, 2011

本田靖春

人々は飢えていた。私の場合は住む家がなく、納屋の暮らしから戦後の生活が始まった。着る物がなく、履く靴がなく、鞄がなく、教科書がなく、エンピツがなく、ノートもなかった。しかし、人々は桎梏から解放されて自由であった。新しい社会を建設する希望に満ちていた。

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  1. 本田靖春 『「戦後」――美空ひばりとその時代』(旬報社)

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