Wednesday, September 12, 2012

azusa

ここ数百年、それほど変化なく続いてきた、四季の色や匂いや、動植物に対する感性が、まるごと崩壊してしまうような気がする。俳句の季語もそうだし、かさね色目といった色の文化もそうだ。
生態系が変化すれば、その影で、絶滅の危機に瀕する、草木や動物達も数知れないだろう。1種類の草木が滅びることで、それにまつわるあらゆる文化、そこで共生してきたあらゆる昆虫や鳥や動物たちの営みの歴史が消える。それは、とてつもなく恐ろしいことではないだろうか。
そして、1種類の動植物が絶滅することで、それにまつわる”色”もまた消える。かつて、この国を象徴する色だった”朱鷺色”という限りなくたおやかな色が消えてしまったように。
「色の名前」という本に載っていた水田に落ちた朱鷺の風切羽の色は、いつも私を悲しくさせる。

2 comments:

  1. 手織り手染めの布工房
    studio-tao.com

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  2. 消えていく色

    いったい、梅雨の最中のこの暑さってなんなんだろう。連日35℃を越すような気温なんて、この国に生まれてこのかた数十年間、体験してない。
    ここまでくると、単純に猛暑だけの問題じゃなく、生態系にまで関係してくるのではないか...

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