Wednesday, September 12, 2012

諏訪哲二

トイレで煙草を吸っているところをみつかった高校生が、教師の目の前で煙草をもみ消しながら、「吸ってねえよ」 と主張する。
授業中に私語をしている生徒を注意すると、「しゃべってねえよ」 と主張する。

彼らは彼らが受ける叱責や処罰が、自分たちがしたことと釣り合わないと考えている。彼および彼女は自分の行為の、自分が認定しているマイナス性と、教師側が下すことになっている処分とをまっとうな等価交換にしたいと思っている。 。。。 しかしここで商取引を開始する立場にはないし、対等な等価交換が成立するはずがない。そこで自己の考える公正さを確保するために、事実そのものをなくすか、できるだけ小さくする道を選んだ。これ以降、どこの学校でも、生徒の起こす問題の展開はこれと同じものになる(今もそうである)。

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