Sunday, June 5, 2011

池田信夫

チェルノブイリ原発事故では、原子炉圧力容器が破壊され、核燃料が上空数十㎞まで噴き上げられた。
だが、今回の事故は、それとはまったく違う。「最悪の事態は防げた」という意味で、よく現場は原発をコントロールしていると言える。
今回は、地震が起こった瞬間に制御棒が入り、連鎖反応が止まった。
ところが、東電の経営陣か技術陣が判断を誤り、初動で冷却をきちんとしなかった判断ミスにより、数か月も収拾のつかない事態に陥った。
今後、検証すればわかると思うが、防げない事故ではなかったはずだ。現在の政府や東電の力不足でこうなってしまった罪は大きいが、人類は原発を安全にコントロールする知恵と技術は本来持っているのである。

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