Wednesday, November 30, 2011

湯浅誠

日本社会で個々の人間が貧困状況に追い込まれるプロセスには5つの排除構造が存在する。
  1. 教育課程からの排除: 親世代が貧困状態である場合、その子供たちは多くの場合中卒あるいは高校中退で社会に出なければならず、貧困脱出のための技術や知識・学歴を獲得することが極めて難しい。
  2. 企業福祉からの排除: 非正規雇用の人々は、正規雇用の人々に与えられている雇用保険や社会保険、企業による福利厚生、安定した雇用などから排除されており、容易に貧困状態に滑り落ちてしまう。
  3. 家族福祉からの排除: 低負担・低福祉である日本社会では親族間の相互扶助が、社会的転落を防ぐセーフティーネットとしての重要な役割を果たしているが、貧困状態に陥る人々はもともと頼れる家族・親族がいないことが多い。
  4. 公的福祉からの排除: 現在の日本では生活保護担当の公務員は、申請者をあれこれ理由を付けて追い返す、門前払いにすることばかりに力を入れており、いよいよ追い詰められた状況でも生活保護受給にたどりつけない者が非常に多い。
  5. 自分自身からの排除: 上に述べた4つの社会的排除に直面した結果、自分自身の存在価値や将来への希望を見つけられなくなってしまう状態を言う。

2 comments:

  1. 1. この背景には、日本がOECD加盟諸国の中でも、学校教育費への公的支出のGDP比が下から2番目という、教育関係への公的支出が極端に少ない国であるという問題がある。

    2. 企業に余裕がなければ非正規雇用が増える。

    3. 家族・親族がワーキングプアであれば、頼ることはできない。

    4. 「ヤミの北九州方式(水際作戦)」などにより、600万人から850万人の日本人が、受給資格があるにもかかわらず、生活保護から排除されている。

    5. この状態から抜け出すのは、とても難しい。

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