本誌が追及してきた元国税庁長官の記事が波紋を呼んでいる。元長官が極秘で歴代財務事務次官(25人)、国税庁長官(25人)の納税調査資料を作成し、財務省に衝撃を与えているのだ。
この元長官は、財務省主税局、国税庁で一貫して税制改革に携わり、”税のスペシャリスト”として、現在も永田町、霞が関、財界に強い影響力を持つ大武健一郎元国税庁長官(66)だ。週刊朝日に告発した妻(61)によると、大武氏は国税庁長官在任中(2004~05年)、「先輩の資産を辞めるまでに調べ上げてやる」と語っていたという。
その資料には、歴代国税庁長官、財務事務次官の01~04年の天下り先と、納めた所得税額が記されている。税理士に依頼し、その所得税額から、03、04年に得た給与収入を推計した。
推計年収は内部資料に記された所得税額が、すべて給与収入によるものと仮定し、算出した。不動産、株など、他の収入は考慮していない。たとえば、国税庁長官から公正取引委員会委員長に天下り、現在も在職中の竹島和彦氏は03年の推計年間給与収入が2983万円。また、国税庁長官と大蔵事務次官の経験者で、天下り先が日本たばこ産業会長やイオン社外取締役であった小川是氏は、03年の推計年間収入が5427万円だった。
事務次官、国税庁長官経験者らの退職金は約7千万円で、「わたり」をうまくやれば、生涯で8億~10億円を稼げるとも言われる。大武氏の・極秘調査・のおかげで、その実態がリアルに明らかになった。
元国税庁長官が極秘作成 幹部の「天下りリスト」と「生涯賃金10億円」の証拠
ReplyDelete週刊朝日 2012年8月3日号
週刊朝日が脱税疑惑指摘した元国税庁長官 ご自身は・わたり・で破格の待遇
ReplyDelete週刊朝日 2012年8月3日号
元国税庁長官の脱税疑惑、・脱法重婚・を追及してきた週刊朝日の記事が財務省に衝撃を与えている。元長官が極秘で歴代財務事務次官(25人)、国税庁長 官(25人)の退官後の「納税額調査資料」を作成し、財務省OBたちの「退官後の高給ぶり」がリアルに明らかになったからだ。
国税庁長官時代に先輩らの納税額を・極秘調査・した大武氏は、調査理由について、週刊朝日にこう釈明していた。
「もし、(先輩たちに)不正があったら嫌だな、そんな先輩がいたら注意しなきゃいけないと思って数字を出した」
だがそんな言葉とは裏腹に、大武氏も先輩を見習って、05年7月に国税庁長官退官後、商工組合中央金庫副理事長へ天下り。08年には大塚ホールディングス代表取締役副会長という超高給ポストへ華麗なる”わたり”をしていた。
同社の2011年度の有価証券報告書によると、大武氏への年報酬は約1億2千万円で、歴代OBの中でも破格の待遇だ。
そのうえ、大武氏は国税庁の有力天下り先のTKC全国会(税理士、公認会計士1万人以上が加盟する組織)会長、税務大学校客員教授、人事院公務員研修所客員教授などを歴任していた。